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聖(セント)アンソニーさま

今日もブログにお越しくださって本当にありがとうございます。

今日は快晴ですが、風の強いNYです。

アンソニーというこの西洋の名前は、『キャンディ・キャンディ』という私の世代には大うけした少女マンガの登場人物の名からおそらく初めて覚えたのではなかっただろうか?私が小学生の頃には、そんな洒落た名前は他には聞いたことがなかったと思う。このアンソニーは、漫画の主人公キャンディが昔出会った「丘の上の王子様」とかいう、こそばゆいあだ名の人物にそっくりなハンサムだ。単純な私はそれ以来、アンソニーと聞けばハンサムを連想するのだけれど、アメリカに来て13年、この刷り込みを無効にしてくれるアンソニーに何人もお目にかかった。いや、別の表現をすれば、私の刷り込みに近いアンソニーに出会ったことはない気がする。

このセント・アンソニー様はハンサムで有名というわけではない。確か4,5年前に同僚に教えてもらったのだけれど、なくし物を見つけてくれる聖人なのである。アイリッシュ系米人のキャサリンはもちろんカソリックなので、こうしたキリスト教の聖人等にまつわる話には事欠かない。確か、誰かが探しものをしているのに、なかなか見つからないときに「セント・アンソニーに聞けば良い!」って教えてくれたのだ。何でも探しものが見つからないときは、このセント・アンソニーさまにお願いすると必ず出てくると。それを聞いて以来、私も探し物をするときはこっそり心のうちでお願いしている。

今朝、私はある大事な書類を探していた。それがないと、複数の人に迷惑をかけてしまうしろもの。実際無くなったとしても、再発行は可能なのだけれど、でもその手続きをするのは誰に取っても気分のいいものではない、といったしろものを探していた。
私は家系的、主に父方の方から、アドレナリン中毒の傾向を受け継いでいるので、ハラハラドキドキする状況に自分を追い込むのが得意だ。例えば、どんな課題の締め切りでもそのギリギリ直前まで手をつけない。すると、「さぁ~、大変。どうやってこれを乗り切るのか!」と思うと、ぐわ~んと大量にアドレナリンが発生する。すると火事場の馬鹿力で無理だろうと思われたその場を乗り切ることが出来る。すると、今度は達成したでかい喜びもやってくる。てなわけで、私のギリギリのギリ子はいつまで経っても直らないのだけど。
今朝もこころのうちで「ああ、こうしてまた私の自我はハラハラを楽しんでいるな」と観察していた。「ふふふ、自我君よ、そう簡単に君は喜ばさないからね」とクールを装って探しものを続けたのだけれど。もともと置いてあったと思ったところにはなく、思しきところをくまなく探してみてもない。いくら間抜けの私でも、そんなに大事なものは誤って捨てないよなあ、と。でもない。アドレナリンが出てきているのを意識しながら、慌てない!と決意して、取り敢えず朝ごはんにパンケーキを焼いてみた。これが美味しくて、「神様、ありがとう!」と連呼していた私。

そのあと、いよいよまずいなあ、と思いながら、セント・アンソニーさまにお願いしながら必死で探す。するとさっき確認したはずのもともと置いてあったであろうところに、そのブツはあったのである。なんとも不思議。でも見つかって良かった~!!! ありがとう!セント・アンソニー様さま。しかし、アドレナリンの大量放出後は異様な疲労感がやってくるものだ。

このセント・アンソニーって一体何者なんだ?と今頃になって疑問になったので、ググッて見ると、聖・アンソニーという名前の人物はかなりいる。キャサリンが教えてくれたアンソニー様は一体どの人なのか、いろいろ調べてみると一番有名で奇跡を起こす人物として知られているパドゥアのアンソニーという人物だと知る。WikipediaにHe is especially invoked for the recovery of lost things(彼はなくしものを見つけるのに特別に祈願される).とあった。12世紀の終わりにポルトガルのリスボンの裕福な家庭で育ったアンソニーは13世紀前半にイタリアのパドゥアで宗教家として人生を終える。このページではこのセン・トアンソニーがいかに素晴らしい聖人であったのかを謳っている。

St. Anthony, glory of the Friars Minor,
St. Anthony, ark of the testament,
St. Anthony, sanctuary of heavenly wisdom,
St. Anthony, destroyer of worldly vanity,
St. Anthony, conqueror of impurity,
St. Anthony, example of humility,
St. Anthony, lover of the Cross,
St. Anthony, martyr of desire,
St. Anthony, generator of charity,
St. Anthony, zealous for justice,
St. Anthony, terror of infidels,
St. Anthony, model of perfection,
St. Anthony, consoler of the afflicted,
St. Anthony, restorer of lost things,
St. Anthony, defender of innocence,
St. Anthony, liberator of prisoners,
St. Anthony, guide of pilgrims,
St. Anthony, restorer of health.
St. Anthony, performer of miracles,
St. Anthony, restorer of speech to the mute,
St. Anthony, restorer of hearing to the deaf,
St. Anthonyx restorer of sight to the blind,
St. Anthony, disperser of devils,
St. Anthony, reviver of the dead.
St. Anthony, tamer of tyrants,

これだけの形容が付くというのはさすがは聖人。要は奇跡の人ってわけですね。
私の場合なら、万葉、何でもギリギリのギリ子、ってなところでしょうか・・・。


なくしものをしたときはセント・アンソニー様にお願いしてみましょう。



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by sakurasikibu | 2010-02-07 14:53 | つれづれ