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こんばんは。
NYの夏も終わりに近づいてきたのでしょうか。過ごしやすくなってきています。嬉しい限り。
昨日は有給を頂いていたので、久しぶりに
METへ足を運びました。平日でしたが、夏休みとあってMETは休日同様に混雑していました。
学生の頃はMETに足繁く通って、デッサンなんかもしていたこともありますが、そんな時代はもう記憶の彼方、と言った感があります。何度通っても、未だに足を踏み入れたことのない部屋もあります。今回は特別に見たいものがあったわけでもなかったので、ふらりと気の赴くまま歩いてみることにしました。
大きな美術館の中を歩きやすいように
MBTのサンダルを履いていったのは良かったのですが、写真を撮るのには向いていないことを忘れていました。軽くロッキングするソールは写真を撮るときの身体の軸を非常に取りにくい。写真はぶれまくりです。ま、写真を撮りに行った訳ではないので、これもまたご愛嬌、ということで・・・。
まずはスペインの彫像を集めた部屋から・・・
この部屋に入ってから、しばらく中世の絵画・陶磁器・家具調度・彫像を見て回りました。これはちょうど今の私には打ってつけのコースでした。過去一年ほど私の頭にはツタのモチーフをデザインすることがスタックしていて、なぜだか繰り返しいたずら描きのようにどこでもそのモチーフを描き続けているのですが、ちょっと新たな切り口が欲しいな、と思っていたのでした。こうしたモチーフは中世にはいたるところに出てくるので、リファレンスとして沢山写真を撮ってきました。整理して、自分のデザインの参考にしようと思います。
これは15世紀にドイツで作られたグラス。色と形が愛らしくて、かなり好みです。600年も前のものなのに、いまでもフレッシュな感じがするのは不思議・・・。
そのあとは吹き抜けのAmerica Wing CourtyardでDianaと言う名の大きな彫刻に目を惹かれました。昔はマディソン・スクエア・ガーデンの上に乗かっていた代物だそうで。
こんな風に片足でつま先立って、何かを射止められるとしたら、大した弓の名手だな、ダイアナは!
そのあとはオープン・ストーレージに行ってみました。ここへ来たのは初めて。ガラスのケースの中に番号だけがつけられたとても可愛らしい少女の彫像を見つけました。
こんな柔らかい表情を彫像で出せる技術は大したものです。
私はもともと自分でも彫刻をするのが大好きなので、どうも彫刻に目が行きがち。今回もそうでした。
母親の愛情をタップリ受けて、安心して眠る子ども達の彫像は何だか見ていて癒されるような優しい気分になりました。
このあとも、現在展示されているイタリア中世のドローウィング、日本美術、エジプト遺跡、印象派などを見て回り、さあ、帰るかと思ったら、なぜかビートルズのリンゴスターが所有しているという金のドラムの展示ポスターが目に留まる。リンゴのファンでもないけれど、まあ、今だけしか見れないなら見ておくか、と思ってポスターの案内にしたがっていくと・・・、これまた足を踏み入れたことのない楽器の展示の部屋に。私はチェンバロの音が大好きなんだけれど、沢山チェンバロが飾ってあって、これまた中世へのファンタジーが広がりました。子どもの頃からチェンバロをいつか買おうと思っていたのだけれど、弾くたびに調律しないといけない、と聞いて、そりゃ一般人の持つものではないのだなあ、と思っていたのですが、いつか手に入れてみたいなあとまた思ってしまいました。
そうして歩いているとアフリカ楽器のコーナーにたどりつき、今私が夢中になっているカリンバの原型を発見!
ジンバブエで発見されたと思しきこの代物はカリンバとは言わず、Mbiraというそうだ。考えてみれば、カリンバとチェンバロの奏でる音にはどこかしら似たところがある。こういう音に私は惹かれるのだなあ、と・・・。
いろいろと考えるところがあって、のんびりしたくて急遽頂いた有給だったけれど、METを探索しているうちに頭の中も随分と整理された。こういうところに気軽に行けるのはやっぱりこの街に住んでいる醍醐味だよなあ、と。NYCに住めていることが本当に有難いことだな、としみじみ思うのでした・・・。
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