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完全なるおまかせ

今日もブログにお越しくださってありがとうございます。

去年の話になるけれど、大統領候補のマッケイン氏が選挙当日の晩、Concession Speech (敗北宣言)をしたとき、彼は最後にこう言い放った。
“… Americans never quit. We never surrender.(アメリカ人は決して放棄することはない。我々は決して降伏することはない)”と。これを聞いた私は「このおっさんは善人だけど、やっぱり分かってないよなあ」と思った。まあ、このsurrenderをどう解釈するかなんだけれども。マッケイン氏のこの発言はイスラム過激派およびテロリストに向けているわけで、あくまでも対立という姿勢で和解をする姿勢は見られない。共和党の彼はブッシュよろしく信心深いことも言う。そういうことを言うくせに彼らは本当は神さまの思し召しを信じていない。信じているなら、物事の流れにsurrender(身をゆだねること)出来るはず。だけれど実際のところ彼らは意志の力で状況をそして相手をコントロールしようとしている。





以前にジョー・ヴィターリ氏ジュディス オーロフ医師のビデオについてこのブログでアップしたけれど、どちらもsurrenderする(おまかせする)ことの大切さを伝えていた。

人様の振りを見たり、こういう情報を得ては「ふむふむ」と納得していた私。でもね、これまたやっぱり本当に理解していたか、というと違うなあ、と気付く。自分の望まぬ状況に出くわすと、「どうしてこれを自分は招いたのか?」とすぐ考える。あたかも全ての現象は自分が作り上げているかのような尊大な錯覚をする。でも、ジュディス オーロフ医師も言っているように、物ごとは自由意志、カルマ、運命など様々な要因が絡んで起きていて、明瞭に割り切れるものではない。自分の自由意志に自分の身に起きている全ての原因がある、と思ってしまうとそれは大きな勘違い。

自分よりもっと大きな存在、それを人は宇宙、神、偉大なる存在、または愛と呼んだりする。その存在に全てをゆだねること。絶対の信頼を持って、おまかせして生きること。簡単なようで簡単でない。つい、先が心配になって予防策を練ったり、自分の思い通りにしようとコントロールしたくなる。だけど、本当は愛の塊である偉大なる存在が全てを丁度良く取り計らってくれているんだよね。だから安心して今このときを全力を持って真剣に生きたら良い。そうしたら物ごとが悪くなるなんてことないんだから。信頼していないから、人間の浅知恵で世の中渡ろうとすると物事が複雑化するんだよね。

そういえば、随分と前に不思議研究所の森田健さんの著書『運命におまかせ』を読んだけれど、そのときは実はあんまり納得行かなかった。流れに身をまかせるってことがちゃんと理解できなくてね。森田さんは高確率の占いを強く信じていて、私たちの運命はもともと決まっているんだから抵抗しない方が上手く行く、と言っているようにそのとき私はこの本を解釈した。それじゃあ、自由意志を持つ私たちの存在意義は何なんだろう?って疑問に思った。でも身をまかせながらもやっぱりどこかでいつも”yes,” “no”の選択はしているのだし、感情は個人から引き離すことは出来ないから、自分が完全になくなるわけではない。でも、ジョー・ヴィターリの言うように大きな存在に完全に溶け込むときはもちろんこの「自己」も消失しているわけだ。私のこの辺りの理解はまだまだ中途半端なんだけれども。今、この本をもう一度読んだら新たな理解が出来るかもしれないなあ。

Surrender(おまかせ)を字面で理解するのは簡単だけど、きちんと理解して実践するのはなかなかに精神世界の上級者向けの課題のようだ。私もちょっと理解が深まってきたようなので嬉しいな。これからはゆるりとしたスタンスで実践していこう。


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by sakurasikibu | 2009-05-18 23:38 | 人生哲学